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ネパール、大雨と洪水で192人死亡・被害状況の調査開始

2024-09-30

[カトマンズ 10日 ロイター] - ネパール当局は10日、12日間にわたる豪雨による洪水と地滑りで近く192人が死亡したと発表しました。国内では、14人の行方不明者がいるという。

450万人の人口を持ち、首都が位置するムスタン県のカトマンズ盆地では、56人が死亡。河川の氾濫で住居、病院、道路、橋、市場が浸水するなど近年で最悪の被害を受けており、その影響は広範囲にわたっています。

政府高官は、被害の程度と復興のための費用を精査中だと述べました。

当地によると、カトマンズの多数の気象観測所で、12時の降雨量が数十年ぶりの高水準となったとのことです。

インフラの専門家であるスーリヤ・ラジ・アチャリヤ氏は、無計画な建設と都市化がカトマンズでの主要な被害をもたらしたと指摘しました。

「排水や下水道の設計もない中で、基本的なな土木や計画を無視して人々が家を建てるために、河川の水を適切に排出する場所がないため、溢れた川の水が家に流れ込んでいる」と述べました。

今回の豪雨は、ネパールの水がめである山々への影響も懸念されています。専門家によると、この地域は気候変動の影響を受けやすく、今後も激しい天候が予想されているため、住民の適応策が急務であると強調されています。

また、国際的な支援も求められており、多くのNGOや国際機関が被災者支援のために現地入りする準備を進めています。続報に期待が寄せられています。