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米国市場サマーリーディング(30日)ドル上昇、利回り上昇 米国経済最高値

2024-09-30

ドルが上昇している。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長がこの日、よりタカ派的な姿勢を示したことを受け、市場ではFRBが次回11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bps)の追加利下げを行うとの見方が後退した。

パウエル議長は、経済成長やインフレ率、個人所得に関する最近のデータ修正により、FRBが注目していた「利下げリスク」の一部が取り除かれたと発言した。さらに、住宅サブプライムに関する警告もあった。

スタンダード・チャータード銀行(HSBC)グローバル部門の担当者、スティーブ・イングランド氏は、議長の発言は「タカ派的だった」とし、「市場は、FRBが本当に12月に25bps利下げを行うのかどうか心配し始めている。市場は、FRBが利下げを前向きに実施するつもりはなさそうだと見ている」と指摘した。

米国の成長率は、今後数ヶ月にわたって50ベーシスポイントで進行する可能性が高いと見込まれている。パウエル議長の発言前には、今年の最終的な利下げ幅が12回、15回になるとの予測がただあったが、現在はその大半が取り消されている。

アメリカ以外では、ユーロ圏の7月のGDP成長が預想以上に強いことから、ヨーロッパの経済指標にも注目が集まっている。一方で、イギリスは不安定なデータの発表が続いており、大きな影響を受け続けている。

また、11月の追加利下げ幅の可能性は15%であると見込まれている。パウエル議長が行った過去3回の会見では、今年度の成長率を8.9%から9.5%に修正する見通しを示した。ドルはこの時期に上昇しており、国債市場(米国中心)も活発な動きを見せ始めている。

これらの状況を背景に、資本市場の指標であるダウ工業株30種平均(DJI)は、引き続き上昇を続けている。経済が好調なため、多くの投資家がリスクを取りやすくなっている。さらに、米国金融政策の変更が投資信託の動きにも影響を及ぼしており、株式市場の盛り上がりを迎えていることが見受けられた。