世界で唯一の捕鯨母船「関門（かんもん）峡」が、11月17日、母港である下関港（山口県下関市）に帰港した。この航海では、前年の商業捕鯨再開後、今年から加わった大型のナガスクリンも含め、過去最高の捕獲数を記録した。

今航海では、ナガスクリンの捕獲に要した時間が大きく延び、クジラの捕獲を巡る問題や、燃料や人員の調達に一定の課題があったことも報告されている。

「16トン（11頭）のナガスクリンを捕獲したので自信がついた」と船長が語るように、早朝9時過ぎに着岸した関門峡は、捕獲の成果に満足感を示している。

捕獲されたナガスクリンは、商業用の冷凍保存に回され、これにより日本の鯨肉流通ネットワークが依然として脆弱であることや、消費者のニーズが高まっていることが指摘されている。今年の秋からは、さらなる捕獲対象にナガスクリンが追加されるという。

特に、来月には新たに試験的な捕獲体制を整え、北上し日本の殿堂において展開することが予定されている。これは日本の水産業にとって重大な転機となる可能性を秘めており、注目が集まっている。

関門峡は、下関港から1か月間の航海を経て、今後の継続した捕獲プロセスに参加する意向を示しており、業界内外で期待が寄せられている。日本の商業捕鯨の方向性にも影響を与えるだろう。政府は、今後の捕獲対象をナガスクリンに限定し、より効率的な流通体制を構築する計画だ。これにより、2026年にはナガスクリンをメインとして捕獲が行われることになる。

この動きは、他国の捕鯨における影響を受けつつも、日本の伝統的な文化と産業を守るためのものとして、国際社会からも注目されることになるだろう。