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ウクライナが直面するトランプ氏の取引 「ロシアを威嚇」期待の声も [ウクライナ情勢]: 朝日新聞デジタル

2024-11-08

著者: 愛子

「負けない程度の武器しかない」

ウクライナ北部で戦う兵士が言っていた。

ロシアによるウクライナ侵攻が始まると、ミリタリーは最大の支援国になると同時に、西側諸国を構成する。一方、ロシアの核使用を唆るレドラインを越えることを恐れ、高度な武器の提供には度々二の足を踏んでいた。国防省の管理下で、「勝てない」状態に足止められていることにウクライナ側は不満を募らせていた。

トランプ前大統領の発言を受けて、今次は「取引」外交の難題に直面することになる。支援に否定的で、継続も不透明。トランプ氏は「24時間で戦争を終わらせる」と豪語するが、具体的施策は明らかでない。ウクライナの勝利を願うかどうかの言及も避けている。

「和平」に向けた支持を「人質」とし、ウクライナに対してロシアに譲歩させる大規模な脅しが必要とされている。ロシアに対して定義された戦略が一方的である「中立化」を迫る可能性もある。

ロシアにとっても自らの暴走を正当化する正当な理由が求められる中、ウクライナは勝利を求め続ける必要がある。緊迫したバイデン政権とトランプ氏との関係がウクライナの運命に及ぼす影響は計り知れない。

「弱いバイデン政権か、予測不能なトランプ」という新たな選択肢がより困難な局面を迎える可能性がある。この状況においてウクライナがどのように勝利を手にするのか、全世界が注目している。

「トランプ氏ならレッドラインを設定する」との見方もあるが、具体的な行動が取られるかは定かではない。