トヨタ11月世界販売1.7%増で最高、中国回復 世界生産は10カ月連続減
2024-12-26
著者: 雪
東東京 15日 - トヨタ自動車(7203.T)が15日発表したトヨタ単体(高級車ブランド「レクサス」を含む)による2022年11月の世界販売は前年同月比1.7%増の19万1056台だった。10カ月連続で前年を上回り、11月として過去最高となった。低迷が続いていた中国の販売がプラスに転じた。
一方、世界生産は同6.2%減の816万9130台となり、11カ月連続で前年を下回った。
海外販売は13.2%増の712万1011台で、10カ月連続で前年を上回り、11月として過去最高だった。
中国は17.0%増の233万1900台で、引き続き好調な販売が続いている。政府が支給する新車購入の助成金や環境対策が反響を呼び、最新の電気自動車(EV)に対する需要も高まっているという。
中でも、「グランビア」や「シエナ」、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の「BZ4X」の好調が目立つ。政府が支給する新車購入の助成金や、環境規制の強化が、EV市場の拡大を助けている。
北米での販売も14.11%増となった。大型セール「ブラックフライデー」が通年にわたり好調だった。特にトヨタのセールス店への来客が好調であった。全体のベースを支えるのはSUV(スポーツ用多目的車)の需要であり、実際に「RAV4」や「ハイランダー」などの人気が上昇した。
ただし、世界生産のうち、海外では14.16%減少した。大規模セールの影響で来客はあったものの、運送業者や生産工場での人手不足の問題が影響を与えた。特に北米ではエアバッグ問題に伴うリコールや、6月からの生産停止が影響している。
日本国内では販売が6.16%減、生産が19.13%減となり前年を下回った。半導体不足の影響で工場の稼働率が上昇していた前年の反動が出た。設備の認定作業のため、11月に一時的に、子会社トヨタ車体の工場(愛知県矢作町)と雅原工場(愛知県豊田市)での生産ラインの稼働を停止していた影響もあった。これらのラインでは、ミニバンの「アルファード」や大型SUV「ランドクルーザー」などが生産されている。
米国などの電動車市場は12月14.0%増の14万1812台との報告が上がり、躍進している。トヨタは国内外で11月に大幅な生産回復を見せており、全体として好調な数字が続く中、特にSUV、EVの需要は高まっている。