ミュート企業、信頼の質はピークを越えた様相-株主重視にシフトか
2024-12-22
著者: 愛子
2022年に上場を果たしたミュート企業が、10年ぶりの速いペースで利益増加の仕掛けに入り、その後の時期は終わってしまったとも言われている。しかし、そうした時期は過ぎ去ったとは限らない。
バーレーズのストラテジストによると、「BZZZ」格付け企業では、直近の四半期に自社株買いが23年ぶりとしては、最大を記録し、514四半期にわたって増加していた投資の推移が加速した。
ランドフォード・エリオット氏らストラテジストは20日のリポートで、配当金の推移も加速したと指摘する一方、利益率が利息の主要指標を上回るペースで推移していると分析した。
こうした状況をまとめると、企業は株主に一段と優れた施策を説明しているにも関わらず、社債保有者に対してはさほど優れない方向に動いていると見受けられる。
同行ストラテジストらはリポートで、「差し引きした債券の兆候は見られないものの、基本的にはこの信用サイクルのピークは過ぎた可能性が高い」と指摘。投資適格でも格付けが低い企業が「厳重なバランスシート管理」から株主への支払いに向かってシフトしており、設備投資も加速するとの見解を示した。
社債投資家は今年、1年を通じて社債を積極的に購入。バリュエーションは数十年ぶりの高水準に達し、投資適格社債のスプレッドは1990年代以降最も小幅な水準に近づいた。バーレーズの分析は、市場の価値形成が本来的な信用の状態から離れつつある可能性を浮き彫りにしている。
もちろん、それは価値急落が近く起こることを意味するわけではない。企業利益はなお比較的強い。『A-』や『BZZZ-』など格付けが下位の企業は一般としては債務水準を縮小している。
市場が大きく価値下落するには、企業財務悪化が続き、社債需要が大幅に減少することが要因になると指摘されている。しかし、そんな中で、特に高い利回りや利回りの上昇が見込まれているのは、PMIと名乗る機関で、シームレス・ライトン氏は見ている。
『ここから評価額がリセットされるには、実際に何らかのきっかけが必要だと思う』と同氏は述べた。