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7月より前の米利下げ、市場はもはや完全に織り込み済み - 景気底堅く

2025-01-07

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米連邦公開市場委員会(FOMC)による利下げは、7月より前には完全に織り込まれていない。しかし、7日に発表された昨年12月のPMI非製造業景況指数と同11月の求人数がいずれも市場予想を上回ったことが背景にある。 利下げ観測が後退し、米国金利回りは上昇。利回りはあらゆる年限で上昇しており、30年債利回りは5.4%余り上げて約11年ぶりの高水準を記録した。 ラントリワイン・グローバルインベストメントのポートフォリオマネージャーはこの日のデータについて、「米景気は堅調で、金利は抑制的でないという市場の見方を強化する」と指摘した。 昨年9月下旬時点では、今年3月までの利下げが完全に織り込まれていたが、前年半に利下げが実施されるとの見方はなくなっている。 CBOT先物製品の米金利戦略責任者、マイケル・クラハティ氏は、「インフレリスクの高まりに対する警戒が依然としてあり、タームプレミアムを押し上げている。財政赤字の穴埋めが必要であるという懸念もある」と述べ、政府の財政状況が市場に影響を与えていることを示唆した。 今後も注目すべき点は、利下げのタイミングやインフレの動向、さらには政府の財政政策の変化である。市場がどう反応するかが、今後の経済の先行きに影響を与える可能性がある。金融緩和政策は依然として重要な話題であり、今後の予測に影響を及ぼすだろう。