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「終末の湖」がもたらす壊滅的な海面上昇の可能性 国際研究チームが警告

2024-09-21

(C.N.) 「終末の湖」と呼ばれる南極のスウェイツ湖は、融解スピードが加速しており、壊滅的な方向をたどっている可能性がある。破壊的な海面上昇を引き起こす可能性があることに研究者たちは警鐘を鳴らしている。

最近行われた国際共同研究プロジェクト「国際スウェイツ湖共同研究(ICLS)」は、2100年以降、スウェイツ湖の融解が加速する可能性が極めて高いことを明らかにした。この研究は20年間以上にわたる詳細な調査を基にしており、最も早く明らかにされた知見の一つだ。

最新の研究結果によれば、この湖の融解速度は今世紀に入ってからも急速に増加しており、現在、太平洋地域の地球物理学者による観測で確認されている。ICLSの研究者は、「驚くべきことに、沿岸では厳しい影響が出てくる」と述べ、今後数10年で大幅な海面上昇を引き起こす可能性を語った。

さらに、スウェイツ湖の影響を受ける地域では、海面上昇に伴ってさまざまな社会的、経済的影響が出ることが予想される。地域住民の移住や、漁業への影響が顕著になると見られている。特に、南極の生態系にも大きな変化を及ぼす可能性があるため、専門家たちはこれに関しても警戒を呼びかけている。

この調査は、スウェイツ湖の水位や周りの環境を監視するさまざまな手法を用いて行われ、その結果、南極の氷床が溶けるスピードが早まっていることが証明された。今後、さらに多くの研究が求められる。

研究者たちは、南極のスウェイツ湖が世界中の海面上昇の要因となることを強く懸念しており、急速な温暖化がこの地域に及ぼす影響について引き続き研究が進められている。