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中国人民銀が国債利回り上昇に警告 - 背景には不安感
2024-12-18
著者: 海斗
中国人民銀行(中央銀行)は、記録的な国債市場の上昇に対し、数か月に渡っての不安感を示した。この影響で市場は逆回転した。
人民銀行は債券市場の「激しいトレンド」に関連する金融機関に対し、金利市場での関係リスクに慎重な注目を促した。人民銀行系の金融時報が18日、匿名の関係者の話として報じた。
報道を受けて、10年物中国国債利回りは一時、4%を超え、上昇は1.77%に達した。しかし、その後上昇幅は1BPに縮小した。さらに、昨年物国債先物は9月以降と比べて1.8%安まで下落し、下落幅は0.6%安全となった。
米国との貿易戦争が激化するリスクが高まっているため、中国の指導部が大規模な景気支援策を来年打ち出すとの見方から、トレーダーは中国国債を買い進めている。同国国債利回りの低下は、中国が日本型のバランスシート不況に向かっているとの懸念から強まっている。
「市場は最終的に来年の利下げを期待しているようだが、当局は怖れずに現在の動きをあまりに急激に変わることはないだろう」とBIS外貨借入者・金利戦略担当者の王祥氏は述べた。
人民銀行は国債市場の上昇を抑えようとして、今年に入り口先借入を強めている。さらに、債券投資家に対し、長期債を売却したりもした。これでも、まだらしい景気回復や景気支援策を強く干渉する失望などが、国債価格を押し上げている。
シティ・グループのマクロストラテジストである紀恵子さん(香港在住)は、「中国国債は容認のない上昇を続けていたため、利害確定の機会になったのかもしれない」と指摘。「人民銀の警告でトレンドが変わることはないだろう」との認識を示した.