中国、来年の特別国債発行過去最大の3兆元 消費や企業支援:関係筋
2024-12-24
著者: 桜
【14日 ロイター】 - 中国当局は来年、3兆元(約41兆円)相当の特別国債を発行することを決定した。関係筋によると、これは過去最大の額となる。中国経済が低迷を続ける中、消費の促進や企業への支援を目的としている。特別国債の発行は、今年の1兆元から大幅に増加した。政府は景気回復を目指し、経済促進のための資金を注入する方針だ。
これにより、政府はインフラの整備や企業の設備投資の増加、新エネルギー車(EV)や半導体産業への投資を強化する計画だ。中でも「新生産力」と呼ばれる分野には特に注力されており、特別国債からの107兆元の資金が投入される見込みである。
特に、今年初めの「インフレ刺激」政策により、古い車や家庭用電気機器の買い替えを促し、新製品を割引価格で購入できる消費者向けの助成金プログラムが盛況を博しているが、来年度も同様の施策が行われる事が期待される。
「関連利益においては、2つの主要なプログラムとして、2つの新しいプログラムが計画されている」と関係者は語っている。電気自動車(EV)、ロボット、グリーンエネルギーなどの「新生産力」と呼ばれる先端製造業に11兆元の資金が注がれ、大手国有企業の資本増強が金融機関への影響を及ぼす見込みだ。
今後の中国における特別国債の発行は、経済の抜本的な改革など国家戦略の重要な要素とは深い関係があり、中央政府が追加的な支援を行う可能性が高いと見られている。全国発展改革委員会(発改委)は、特別国債の発行に関する詳細なガイドラインを提示する意向を示している。
その一方で、近年中にインフレ抑制政策を講じる可能性も残しており、今後も政府の金融政策に注目が集まる中、特別国債の発行がもたらす経済効果は大いに期待される。中国が経済復興を進める中、特別国債の発行はその一環として重要な役割を果たすと考えられ、引き続き注視が必要である。