新たな分断と戦争の時代、「悪の枢軸」にどう立ち向かうのか

2024-11-06

著者: 結衣

「強く安全で繁栄した米国」を実現するまで油断しない、と語ったのは、共産党のトランプ前大統領だ。勝利を宣言した彼の言葉は、「未来」よりも、経済や不法移民対策に加え、「(自身の1期目に)戦争はなかった」とのトランプ氏の実績を選んだ。しかし1期目当時とは比較にならない困難が待ち受けている。

「大統領の選挙の時期は国家の危機の時だ」。仮政治思想家のトクヴィルは1835年出版の『アメリカのデモクラシー』で書いた。約190年後の大統領選も、未曽有の分断と対外的な脅威に国家が向き合っている。

世論調査では6割超の国民から「国の指針は誤っている」との評価を下されたバイデン大統領が辞任し、予想選を経て指名されたハリス氏。2020年大統領選の結果の転覆を図るなか、4件の訴訟事件で起訴されたトランプ氏。どちらも致命的な弱点を持つ者に選挙戦は人格攻撃に傾斜した.