ビジネス

新生銀、旧村上系から新生銀行を取得し公的資金返済に向けて

2024-12-30

著者: 芽依

【東京 10日】 - 新生銀行(8473.T)は10日、旧村上ファンド系の一部を既存株主から取得することを決めたと発表した。旧村上ファンド系の投資会社、エスグランと保有していた212億円の公的資金が残る新生銀行の株主から取得する。約1310億円の公的資金が残る新生銀行から旧村上系の株が消え、来年6月末までの政府との合意に向けて返済計画を進める。

新生銀行は2012年の上場廃止や株式取得が通じ、株主を新生銀行と政府系機関に絞って返済方法を探索する方針を示していたが、エスグランが直前に株式を大量取得した。2019年8月に公表した自身の株を取得しながら、エスグランの保有決定権は4個に減っていた。

今回の株式取得で、株主は新生銀行グループと預金保険機構など政府系に集合される。日本経済新聞は株式取得額は510億円程度と伝えている。

公的資金返済を進め、新生銀行はこれまでの具体的な人選を提案し、同年6月末までに合意する方針を示していた。ただ、北端吉長会長は11月の決算会見で、「返済計画はすでに頭の中に描かれている」と話し、スケジュールを前倒しする可能性にも言及していた。