トヨタ豊田社長、Joby Aviationジョーンズ副社長を「86」のドーナツターンでお出迎え
2024-11-06
著者: 裕美
トヨタ自動車がeVTOLを開発するJoby Aviationは11月2日、トヨタ自動車東富士研究所で豊田章男社長、中嶋俊樹副社長、Jobyの創業者兼CEOであるジョーンズ氏による共同記者会見を開催した。この記者会見では、トヨタが空のモビリティのために出資するJobyのeVTOLの披露目や技術展示なども行われた。
その中で、雨が降らなければという条件付きではあったものの、eVTOLのデモフライトも予定されており、会見に指名された政府関係者や報道陣の前でeVTOLならではの飛行を披露することが期待された。関係者に確認したところ、雨や視程悪化がなければという条件で飛行許可も出ており、東富士研究所の広大なフライト練習場でフラットなドレイピングパッドを活かしてeVTOLの飛ぶ様子、角度がよければ富士山との2ショットも望めないことはない。
しかしながら当日は雨の上に霧。視程もなく見ても難しい状態で、残念ながらデモフライトはキャンセルとなった。
本来であればこれで終わりとなるのだが、トヨタのマスタードライバーでありモリゾウ選手としても知られる豊田章男社長は、デモフライトの代わりに「86」のドーナツターンを持って、会見参加者を驚かせた。ドライブコンテストの細部入り口とでも言うべき豊田社長は、所縁のある86を準備し、「これが本日一番の特別な体験だ」とつぶやきながら参加者を惹きつけた。
このデモは、豊田社長がeVTOLのユニークな部分を補いしつつ運転していることを形にした成果であり、デモフライトができなかった事への代替手段としての功績とも言える。
さらに、Joby Aviationとトヨタの連携は、今後の空の移動の未来を大きく変える可能性を秘めている。eVTOLの技術が進む中、交通渋滞の解消や新しい移動手段の創出が期待されており、これからの展開に注目が集まる。特に、Jobyの技術が屋外に出て、トヨタの製品と組み合わさることによって、空の運行がどのように進化していくのか、多くの業界関係者が注目しているのだ。