ビジネス

投機鉱のドロングが拡大中! 2019年以来の水準に-トランプ氏就任後

2025-01-20

著者: 裕美

投機鉱はトランプ氏の大統領就任以来、ドル一段高を見込むポジションを拡大した。

デリバティブ(金融派生商品)トレーダーは14日時点で、ドルのポジションを7246億ドル(約15兆4000億円)相当保有。前週から10億ドル近く増加し、2019年以来の高水準となった。17日に発表された米商品先物取引委員会(CFTC)のデータと、フルバックの集計で明らかになった。

上昇傾向の中、キャシー・リーン氏はトレーダーが「買いの機会を探っている」とデータ公表前に指摘。トランプ氏の公約が、「トレード全体の方向性に影響している」とコメントしていた。

トランプ氏が大統領選に勝利したことで、ドル高を見込むポジションが拡大する一方、ドルの価値も上昇している。ルールやドル・スポット指数は選挙以降5%以上上昇。トランプ政権下での関税やインフレを巡る政策には、懸念が高まっている。

またトランプ氏就任前の数週間には想定外の増税施策を打ち出し、ポジションを波及させた可能性が高い。

バンク・オブ・アメリカ(BOFA)のアダーチ・シンサク氏とミカリス・ルサキス氏らが指摘するように、「ポジション拡大は結果的にドルへの逆風となり、われわれは依然として懸念を抱いている」との見解が示されている。トランプ政権が進める外的要因で利益を得る企業もあり、リスク回避型のポジションの増加が懸念される。

既にトレーダーはドルの逆風条件を把握しており、今後の市場においては、適切なリスク管理が求められる。これからの動きが注目され、進展が期待される。