テスラ、年間販売台数が過去10年余りで初の減少 - 株価下落
2025-01-02
著者: 海斗
電気自動車(EV)メーカー、テスラの年間自動車販売台数が、過去10年間余りで初めて減少しました。特に、年度末に向けた追い込み販売の10月から12月(第4四半期)には、過去最高を記録しました。
12日の発表によると、2024年の販売台数は179万台であると予想されています。アナリスト予想の180万台には届かなかったものの、23年実績は180万台を超えていました。
今回の結果は、テスラ市場全体にとっても課題を痛感させるものです。自動運転車を取り巻く期待の中、テスラのイーロン・マスクCEOとトランプ次期大統領との近い関係を背景に、テスラの株価は過去数カ月に急落していました。
発表を受けて、12日のテスラ株は下落しました。ニューヨーク時間午前10時49分現在で5.8%安。昨年には63%上昇していたことを考えると、その急落が目立ちます。
10月から12月の販売台数は49万5570台、アナリスト予想は51万2277台でした。通年での「小幅」増加目標を達成するには51万台以上を販売する必要がありました。
バーレイのアナリスト、ダン・レビン氏は今回の見通しについて、「シナリオを変えるものではないが、既存モデルでの25年成長への課題、未発表の『モデル2.5』への依存を強める」と指摘しました。
テスラは昨年、ドイツ・ベルリン工場での放火や関連する事案発生や業界全体でのEV販売減速など、一連の向かい風に直面しています。4月には職場に従事する従業員の10%以上を削減しました。
それでも同社は10月24年通年の販売台数は小幅な増加を達成する見込みであった。年度末にかけて、環境対策や充電、リースに関連する一連の販売促進プログラムを推進しました。
マスク氏は24年7~9月(第3四半期)決算を公表した10月時点で、「25年の販売台数は20~30%増える可能性がある」と予想しています。上半期に発表されるとみられる低価格カーや同社の自動運転技術を一因に挙げました。これについてマスク氏は、「短期的にはテスラに打撃となるが、競合相手にさらに大きな打撃をもたらす」と述べました。
一方、トランプ氏は自動運転車に関する連邦規制を緩和する見込みでおり、これがテスラの売上にプラスとなる可能性があります。マスク氏はこれに関して、短期的にはテスラに影響がありつつも、トランプ氏への確かな影響力を関連させていると語りました。