健康
糖尿病予防プログラム(NDPP)が医療費削減に寄与、効果は驚異の88%!
2025-01-16
著者: 陽斗
2000年に始まったDPP(Diabetes Prevention Program)の研究によれば、糖尿病リスクの高い人々に対するライフスタイルの改善は、糖尿病の発症を効果的に抑えることが示されています。この知見をもとに、CDC(疾病管理予防センター)は全米規模の糖尿病予防プログラム、すなわちNDPPを実施しました。
米国では現在、糖尿病の患者数が増加しており、国家的な健康問題となっています。そのため、NDPPへの参加が推奨され、多くの人々がこのプログラムを通じて医療費を大幅に削減できることが期待されています。
最近の分析によると、NDPPに参加した575人と未参加の5,373人の医療費を比較した結果、NDPP参加者の方が2年間の直接医療費が平均して4,552ドル低かったことが明らかになりました。特に、入院や緊急治療室の使用が減少し、健康状態の改善が確認されています。
また、参加者はQALY(質調整生存年)においても改善が見られ、医療費削減に寄与することが期待されます。このプログラムを通じて、2年間で糖尿病の発症率は参加者が5.09%、非参加者が7.85%であり、リスクの差は有意であることが示されました。
著者は、「大規模なサンプルサイズでの長期観察により、NDPPへの参加が糖尿病患者のQALYを向上させ、医療費を削減する可能性がある」と述べています。これは、米国の糖尿病患者数が数百万人に及ぶ今、特に重要な情報です。NDPPの加入が、個人の健康のみならず、社会全体の医療費の問題解決に繋がることが期待されています。今後の研究にも期待が寄せられています。