シリアでロシア、イランの地元民バランス変化、米欧の関与も
2024-12-22
著者: 桜
シリア内戦でアサド政権が崩壊したことは、中東地域のパワーバランスを大きく揺るがしました。アサド政権の後ろ盾であったロシアやイランの影響力が急増し、それに伴いアメリカや欧州の関与が見直されています。21日午後、シリア西部ラタキア県外のヘミン空軍基地を出たロシアの戦闘車やトラックの車列が、南へ60キロ離れた港町タルトゥスに向けて進行中であることが確認されました。
ヘミン空軍基地はロシアが使用権を持ち、内戦ではシリア軍にとって重要な支援拠点とされています。戦闘の激化に伴い、ロシアやイランはシリアの海岸線にますます兵力を集中していることが明らかになり、シリアの海洋軍事力が向上しています。
一方で、8日には旧反体制派の主力「シリア解放構造(HTS)」が進攻を受け、アサド政権の支持を受けたロシアがヘミンからロシアへ撤退し、サウジアラビアとの関係が複雑化しています。
ロシアは引き続き自国の権益を守るために、シリアを自国の軍事戦略の拠点として強化しています。ヘミン空軍基地が西部の主要拠点として機能することで、ロシアはシリアにおける影響力を継続的に保持する意向を示しています。
また、シリアそのものの内情が変わる中で、海外からの支援にも変化が見られます。アメリカを中心とした西側諸国は、シリアの安定化に向けた支援を再考する必要性が増しています。具体的には、特に北部地域に目を向けた新たな人道支援や安全保障の強化が求められています。
これにより、シリア市民が依然として困難な状況にあることが強調され、多くの難民が新たな希望を求めて国外に移動する傾向が続いています。国際社会はこの状況について再度関与し、サポートを行うことが求められています。ロシアやイランの影響力が強まる中で、シリアの未来に対する期待と不安が交錯しています。国際的な関係のダイナミクスがこの地域の運命をどのように形作っていくのか、今後の動向に注目です。