【ワシントン＝大嶋有美】日本銀行の植田和男総裁は24日、米ワシントンでの記者会見で、今後の追加利上げの判断について「一段の利上げを考える余裕はある」と述べた。日本の景気が回復基調にある中、円安の影響を見極めることが重要だと強調した。足元の円安進行が物価に与える影響については、「米国経済の動向に対する見方などを考慮しつつ、全体を俯瞰する必要がある」とし、時期を見極める発言を繰り返した。

また、日本の経済指標の中でも特に注目されるのは、最近の外需の減少や国内消費の伸び悩みであり、それが今後の政策に影響を与える可能性がある。市場関係者からは、円安が企業の収益や輸入物価にどのように影響するのか予測しつつ、次回の政策決定に対し多くの関心が寄せられている。この背景には、米国の金利動向や国際情勢が絡んでおり、日本銀行としても柔軟な姿勢が求められている。

植田総裁は、日銀の金融政策について「経済情勢に応じて適切に対応する」との方針を再確認し、市場の期待に応えるべく今後のモニタリングを強化する意向を示した。さらに、金融市場の不安定さが日本経済に及ぼす影響についても触れ、長期的な展望を持った政策運営の重要性を訴えた。今後の日本経済の行方について、特に注意が必要な時期に入っているとの見解を示した。これにより、今後の経済政策が注目される。