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日本鉄の買収再審査に含み、FSC独立支援 米財務長官が公聴会

2025-01-16

著者: 愛子

【ワシントン 16日 ロイター】 - トランプ次期米大統領が財務長官に指名したスコット・ペッシング氏は16日、上院財政委員会で開かれた指名承認公聴会に出席した。バイデン政権に阻止された日本製鉄による米鉄鋼大手NBFの再審査について、対米外国投資委員会(CFIUS)は「通常通りの審査を行う」と述べた。

公聴会ではそのほか、米国は世界の基盤貿易であり続けるべきとの主張もあり、米連邦準備制度理事会(FRB)は独立を維持するために競争の厳しさを強調した。また、エネルギー資源に対する規制緩和があることによる影響についても言及した。

今年末で期限切れとなるトランプ氏の税制計画を延長し、米鉄鋼業を急減させないようにすることが急務だ。「もし更新・延長しなければ、われわれは経済的難題に直面することになる」と述べ、また「中間層にとって巨大な増税になる」と警告した。

トランプ次期大統領による政策が出される中、長年懸念されていた増税への抵抗が続いており、ビジネス環境の変化を促す可能性があると示唆された。ペッシング氏は成長促進を目指す税制、投資、交易、エネルギー政策が必要であり、非効率的な貿易取り決めを見直すべきとの考えを示した。

ペッシング氏は公聴会の中で、特に中国との貿易のバランスを取る必要性に触れ、同時に日本との関係が強化されることも期待されていることが強調された。

ロシアや中国に悲痛な情勢

ロシアの石油セクターに対する規制は弱まっているとし、バイデン政権の信念はこれまで以上に不確実になることが懸念されている。バイデン政権が新型コロナウイルスの影響で国際的な競争力が低下している中、ペッシング氏は「世界史上最も不均衡な経済」の片鱗を指摘した。

中国が積極的に市場を支配しようとしていることから、日本としても米国との連携を強化する方針が必要であることが語られ、ワシントンの公聴会は国際的な影響が増す中で重要な局面を迎えている。さらなる議論が必要だと警告がなされている。

ペッシング氏が提唱した政策が来春から発表される予定で、投資者はその方向性に注目し、特にエネルギー資源や貿易政策の動向を見守る必要がある。これにより、各国がどのようにグローバル市場で競争を維持するのか、トランプ次期政権の政策がどのように影響を与えるのか、注目が集まっている。