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NYダウが小幅続伸、連日高値 米経済の軟着陸期待が支え - 日本経済新聞
2024-09-20
著者: 健二
【NQNニューヨーク】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に続伸し、前日比38ドル17セント(0.09%)高の4万2063ドル36セントで取引を終えた。連日で最高値を更新した。
米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを行うとの見方が広がり、米経済がソフトランディングできるとの期待が高まっている。
FRBは利下げに転じる方針を打ち出しており、その後の経済指標も軟化しているとみられる。20日にCNBCの番組に出たFRBのウォーラー理事は、インフレが予想よりも早く減少していることを指摘し、「0.5%の利下げも考えられる」と発言した。
また、「経済が強く、インフレの減少が進んでいる状況を維持したい」とも述べ、市場に良好な影響を及ぼす可能性のある発言が続いた。
これにより、市場では「新しい取引材料に乏しく、下げていた相場だった」との声が聞かれ、今後の経済指標の発表を見極めたいとの意見もあった。来週には失業保険申請件数や住宅ローン申請件数の新規発表が行われるため、投資家から注目が集まっている。
ダウ平均の構成銘柄の中では、IBMやユナイテッドヘルスが上昇した。ナイキも上昇し、6.8%高で取引を終えた。前日の夜に最高営業責任者(CEO)の交代を発表したことが好材料となり、好調な業績を見通す声が多かった。
一方で、ゴールドマン・サックスやキャタピラー、マイクロソフトは下げた。経済状況によって投資家の動向が不安定であることも影響を与えている。ただ、全体としては上昇基調が続いており、年末に向けての経済回復期待が高まっている。