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「南北統一をやめよう」と文在寅前大統領側近の発言が波紋…ライフワークだった「現実を受け入れ、後世に任せよう」

2024-09-20

著者: 海斗

【木浦(モッポ)韓国南西部】北朝鮮に融和的だった韓国の左派、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の側近である任澈光(イム・チョルグァン)氏が19日、「(南北)統一をやめよう」と発言し波紋を呼んでいる。

金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は昨年末、南北は「敵対的な二国間関係だ」と宣言し統一を放棄したことが明らかになった。これに伴い、統一を理想に掲げた韓国の左派も方針転換を余儀なくされている。

任氏は著名な学生運動の元指導者で、南北統一をライフワークとしてきた人物である。2018年の南北首脳会談では準備委員長を務めた。

発言は、文前大統領と鄭義溶(チョン・ウィヨン)氏が平壌(ピョンヤン)で首脳会談を行った19年の南西部・光州での記者会見で行われた。任氏は「客観的な現実を受け入れ、二つの国家を受け入れよう」と語った。さらに、「しっかりと平和を築き、その後の朝鮮半島の未来は後世に任せよう」と述べたことが報じられている。

任氏の発言は、平和と統一への幻想が崩れ、現実的なアプローチが必要だというメッセージを市場で受け取ることを意図していると言えるだろう。

文大統領も、「北朝鮮の現状を受け入れ、二つの国家体制を尊重することが大切だ」とコメントし、より現実的な政策にシフトする必要性を強調した。これにより、韓国国内外での南北関係を再評価するきっかけとなるのではないだろうか。任氏も「今後の統一の議論は全体的な再検討が必要だ」と強調している。