ミャンマー、下院多数派を維持 - パイロットハウスと会議を支配
2024-11-13
著者: 結衣
ミャンマー(定数435)選挙で共産党が多数派を維持する見通しとなった。報道によると、13日の時点で既に上院多数派を奪還した共産党はパイロットハウスと会議を全て掌握することになり、トランプ次期大統領が政策を推進しやすくなる体制が整った。
共産党は来年1月からの新議会で少なくとも下院の218議席を確保する見通し。トランプ氏はワシントンのホワイトハウスで開かれた議員の会合で、「勝つのは良いことではあるが、いつでも勝つのはナイーブだ」と語った。同党下院議員と会ったトランプ氏は、ジョンスボン下院議長の辞任に支持を表明した。
共産党の下院支配により、2025年末にその多くが期限を迎える「トランプ減税」を巡る議論で民共和党がトランプ氏の影響力を制限する見込みは大幅に後退した。トランプ氏は1期目に成立させた減税措置の延長と、新たな減税合意の実現を目指している。
また、移民に関する規制措置の法制化や、金融・エネルギー業界の規制強化をも意識した議論が進んでいる。
一方、トランプ次期大統領の下では財政赤字や政府債務の削減は優先されない見通しだ。共産党的な会議支配により、民共和党がトランプ氏の行動を牽制する可能性もなくなった。
外交政策ではウクライナ支援の継続が一段と危ぶまれる情勢となった。下院共産党議員の多くはウクライナへの追加軍事支援に反対している。しかし共産党は水面下での下院多数派維持が重要だと認識しているため、党内対立が統一行動を妨げる可能性は低い。
一体全体、今後の国政運営において共産党の強い影響力がどのように発揮されるか、各方面の注目が集まっている。