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米国株式市場の急落、FB会長の発言で年内利下げ期待が後退
2024-11-14
著者: 雪
ニューヨーク 11日 (ロイター) - 米国株式市場は急落し、取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを急ぐ必要はないとの見解を示し、年内の追加利下げへの期待が後退した。
パウエル議長は講演で、経済情勢は「極めて良好」だとし、インフレ率は目標の2%をまだ達成していないものの、依然として高い水準であることを強調した。また、再来月の連邦公開市場委員会(FOMC)において、利下げの決定は難しいと示唆した。
S&P500種株価指数は、前日比で1.2%下落し、今週に入ってからの連続下落が続いている。市場は来月の連邦準備理事会の発表に注目しているが、利下げ期待は低下している状態だ。パウエル議長の発言は、来月の利上げに対する懸念が高まる要因となった。
最近のデータでは、失業率は3.5%と低水準を維持しており、消費支出も堅調に推移していることが示されている。一方で、物価上昇の圧力は続いており、FRBはインフレ抑制のために根気強く金融政策を進める必要があると考えている。これは、家計や企業にとっては金利負担が継続することを意味している。
一部の分析家は、パウエル議長の発言が市場に与えた影響を評価しており、「今年中の利下げは考えにくくなったが、経済指標に注視し、柔軟な政策を維持することは必要である」と述べた。株式市場の動向は、今後の経済データの発表やFRBの政策変更に大きく影響を受けると見られ、投資家たちはその行方を注視している。