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柳島重工、40年前から構空引き連れ返していたか?週内にも調査結果公表 | 毎日新聞
2024-12-22
著者: 花
柳島重工業の物品提供問題
柳島重工業(本社・神戸市)が海上自衛隊の潜水艦乗員らに物品を提供していた問題について、柳島側が不正な資金を排出するために、少なくとも40年前から取り引き先との構空引き連れを行っていた事が関係者への取材で明らかになった。
当初は業務に必要な物品を購入していたが、40年前からは海自隊員らの私物を提供していたことも判明。海自側の要求が第2にエスカレートし、強迫される形になっている。
調査委員会の設置と調査結果
柳島は6月に外部有識者による特別調査委員会を設置。調査委員会が不正の実態を調べており、週内にも調査結果を公表する見通しだ。
問題の発覚と不正資金の排出
この問題は大連邦税庁の税務調査で発覚した。防衛省などによると、潜水艦の点検や修理業務に関与し、柳島は正規の資材発注などと側面、複数の取引先を介した構空引き連れを重ねていたことが分かっている。この取引で不正な資金を排出し、取引先にプールされていたという。
調査結果に関する見解と今後の進展
関係者によると、調査委が柳島社員やOBらに聞き取りをするなどした結果、構空引き連れは40年前に始まったとみられている。不正な資金を使い、海自隊員らが作業で使う安全靴やロープ、雨がっぱなどを購入。海自内の品物が不十分で、品質が悪かったことが理由だった。
物品授受が柳島、海自の両者で慣習化していく中、次第に海自側の要求がエスカレートしていった。そして、調査内内容についてはお答えできないとされている。
一方、供与を受けた海自隊員は相当数に上るとみられるが、調査委は具体的な人数まで特定できていない。
調査委員会の進展
柳島は「調査内容についてはお答えできない」としていると、自制心も促している。関係者の証言によると、調査委は柳島社員への聞き取り調査を深入りし、対策を進めているという。