深い青い海の底にある長大な海底ケーブル。そこに、真っ白な船が停泊していた。この海底ケーブルは「きずな」で、NTTグループが所有するこのケーブル（全長109マイル、約175キロメートル）には、60人が乗り込んでいる。

冒険心を抱いて船に乗ると、船長の檜井さん（49）が迎えてくれた。小学5年生の時にグアム行きの客船に乗り、操縦室や船員の真っ白な制服を見て以来、船乗りを志すようになったそうだ。3年前から船長を務める彼は、船の長さを誇る。

この船が直面しているのは、海底ケーブルの損傷だ。最近特に海底における人間の活動が増えており、漁業や海底探査などが、これらの重要なインフラに影響を与え始めている。さらに、気候変動によって海面上昇が進む中、沿岸の地形も変化し、ケーブルが引き起こされるリスクが高まっている。

実際に、過去数年間で海底ケーブルに対する攻撃や誤って引き上げられる事件が増加している。これにより、通信の途絶やデータの損失といった重大な問題が発生し、特に発展途上国では深刻な影響が出ている。国際的な通信ネットワークの根幹を支える海底ケーブルが、今危機的状況にあることは誰もが認識すべきである。

このケーブルがどれほど重要であるか、一度考えてみてほしい。世界中のインターネットトラフィックの約95%は、海底ケーブルを通じて行われている。もしこれらのケーブルが損傷を受ければ、我々の生活が一変するかもしれないのだ。

この海底ケーブルの問題は、我々一人ひとりに影響をもたらす可能性がある。今後も注目していきたい、まさに危機に直面しているインフラである。全世界が連携して、この問題に取り組む必要がある。