月面探査を手掛けるispace（アイスパイス）は、9日、同社が開発した月面着陸船「ミッション2」を15日に打ち上げると発表しました。これは日本時間で午後3時11分、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから行われる予定です。ispaceは2022年に月面着陸を試みましたが失敗した経緯があり、今回は再挑戦となります。

今度の「ミッション2」では、月面に着陸するのは5月下旬から6月の初めが見込まれています。月面に成功すれば、ispaceは日本企業として初めての月面着陸成功を果たすことになります。日本のスタートアップが月面探査に乗り出すこと自体が注目され、今後の宇宙産業の発展にも期待が高まります。

ispaceのCEO、袴田和嘉氏は、9日の都内で行った発表会で「ミッション2を成功させることで、さらなる一歩を踏み出したい」と意気込みを語りました。

「ミッション2」では、ispaceが開発した月面探査車が月面に着陸し、そこでの環境データを収集する予定です。収集したデータは米国のNASAに提供される見込みです。この探査は、将来的な月面基地構築へとつながる重要なステップとなるでしょう。

また、アメリカ政府の新たな宇宙政策を受けて、国際的な宇宙産業の動向が加速しています。近年、日本でも宇宙関連のスタートアップが急増し、特に月探査に関する競争が厳しさを増しています。ispaceの成功が日本の宇宙産業全体を活性化させる可能性があります。

最後に、ispaceは2022年に打ち上げた「ミッション1」で月面着陸に挑みましたが、結果的には成功しませんでした。しかし、2024年には更なる進展が期待され、月面着陸の実現はさながら日本の宇宙産業の新たな歴史を刻む瞬間となるでしょう。