
インドネシア型の民意主義が勝利を収める日、全政党の「与党化」に市民がSNSを通じて反発、プラボウォ政権の実像(Wedge(ウィッジ))
2025-09-22
著者: 結衣
インドネシアの政治に変革の波
9月4日付のエコノミスト誌は、「インドネシアで猛威を振るうことができない」との見出しで、現在進行中の国内動乱とプラボウォ政権の失政について解説している。その内容は次の通り。
発端は、若者たちの死によって引き起こされたもので、8月28日には、国会外での抗議デモが激化し、警察車両がひっくり返された。これにより、ラディカルな抗議活動として全土に点在していた。デモ隊は、財務大臣を含む5人の高官の自宅から情報を引き出した。元々の抗議対象は国会議員が手を尽くして決めたジャカルタの最低賃金10倍近い居住手当だった。しかし今や国民は多くのことに怒りを抱えている。強硬な警察の取り締まりから昨年大選に選ばれたプラボウォ政権に不満が高まっている。
国民の不満が噴出する背景
現在、国民の多くは、政府に対して不満を持ち、生活の困窮が深刻化している。特に、生活必需品の価格が高騰しており、3年前に比べ価格の上昇幅が34%に達している。経済運営も混乱しており、GDP成長率は今年の第2四半期で5.1%に低下。水面下で深刻な問題が進行している。
反政府デモの波紋
国民の不安定な生活が、反政府活動を促す一因となっている。多くの人々が、デモ活動を行っても仕方がないと感じつつも、結束を求める動きが広がっている。特に、地方政治の改革や、様々な政策改正を求める声が高まり、SNSを通じて全国へと広まっている。特に野党との対立が深まる中で、国民への影響は計り知れない。
新たな時代の幕開けか?
今、インドネシアは新たな政権の交代に向けた転機を迎えている。多くの市民が政治参加を強く望んでおり、プラボウォ政権の方針には不満が募るばかり。若者たちは今後の未来を救うために、変革を求める声をあげ続けるだろう。彼らの意志が国を動かす時が、まさに訪れようとしている。
このような情勢下、今後のインドネシアの政治動向から目が離せない。