科学

イカの骨と繊維で作られたスポンジがマイクロプラスチックの99.9%を吸収!|カラパイア

2024-12-18

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イカの骨と繊維を利用した画期的なスポンジ

イカの骨と繊維を利用した画期的なスポンジが、マイクロプラスチックの99.9%を除去する効果を持つことが確認されました。

このマイクロプラスチック吸収剤は、現代の環境問題の中でも特に深刻なマイクロプラスチック汚染への対策として開発されました。「Ct-Cel」と呼ばれるこのバイオマススポンジは、繊維の織り方とイカの骨由来の成分を組み合わせた持続可能な新素材です。

実験では水中のマイクロプラスチックの98〜99.9%を除去する効果が確認されており、自然界の生態系にも優しい特性を持っています。

特に、このイカの骨から作られたスポンジは、工場排水の流出防止にも利用可能で、更には汚染対策の切り札になる可能性が高まっています。

海洋におけるマイクロプラスチックは、今や全人類に影響を与える問題となっており、よく知られているところでは、環境中に6兆個以上のプラスチック粒子が存在しているとされています。これらは食物連鎖の中で生物に取り込まれ、その結果として生態系や人間の健康へも悪影響を及ぼす可能性があります。

新たに開発された「Ct-Cel」は、プラスチックの分解を進めるだけでなく、海洋生物の生息環境を保護する役割も担うことが期待されています。今回の研究は、中国の武漢大学によって行われ、多くの科学者から注目を集めています。

この新素材の研究結果は、2024年11月29日付の『Science Advances』に掲載される予定であり、今後の研究や実用化が待ち望まれています。

果たしてこのイカスポンジが、私たちの海を救う救世主となるのか、注視が必要です。今後の展開に期待が高まります!