フィリピンは「中国の侵略の犠牲者」、南シナ海を巡る緊張に反発
2024-11-12
著者: 花
[カンベラ 12日 ロイター] - フィリピンのトードロ国防相は12日、キャンベラでマルズ矢国防相と会談した後、南シナ海での中国の主権的権利を主張するよう迫る中国から受ける圧力について言及した。フィリピンは「中国の侵略の犠牲者」とも述べ、こうした圧力に反発した。
同国防相は、2023年の国連海洋法条約に基づく南シナ海での中国の活動に懸念を示し、特に海洋安全保障の観点から強化していると指摘した。トードロ氏は「中国の行動は国際法に反し、我々の主権を侵害している」と強調した。
また、フィリピン国防総省は、今後も中国からの侵略や挑発行為に耐える必要はないとし、国際社会の協力を求める姿勢を示した。
「他国(中国)の国際法の下で行動しているとの主張が、彼らのやっていることが国際法に反していることを知る者は誰もいない」とも述べ、海域での安定を維持するためには、国際的な協力が不可欠であるとの見解を示した。
フィリピンは、中国による挑発的な行動が続いている状況を踏まえて、2024年早々に技術評価チームをフィリピンに派遣する意向も表明した。これにより、意見交換や協力強化を図るとともに、防衛力の強化を目指す。
一方、中国外務省は、フィリピン側の発言に対し反発を強めており、フィリピン国内の「外部脅威」に対して結束を求める声が高まっている。また、最近のソーシャルメディアでは、中国の手段に対抗するための国際的な支持を求める投稿が多く見られている。
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フィリピンの国防相のコメントは、中国の軍事行動が続く中、地域の緊張が高まっていることを反映している。多くの専門家は、南シナ海の資源を巡る争いが、国々間の外交問題に発展する恐れがあると指摘している。今後の動向に注目が集まっている。