科学

グール系、AI創薬で年内に臨床試験-ノースウェスタン大学賞受賞のCET

2025-01-22

著者: 蒼太

グール・ディープマインドのスピノーフ企業、アイソモーフィック・ラボは、人間知能(AI)を活用して設計した薬剤に関する研究を年内に開始する方針だ。

アルファベットの子会社である同社の最高執行責任者(COO)であるキャサリン氏は、「AIで設計した薬剤を年末までに臨床試験に持ち込みたい。それが目標だ」とスイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)で述べた。

キャサリン氏はまた、アイソモーフィック・ラボが創薬プロセスを今後数週間で短縮する取り組みを進めていると明かした。

同社とディープマインドの科学者ジョン・ジャンパー氏は、タンパク質の構造予測に関する画期的な研究で、米国の教育機関と2024年のノーベル化学賞を受賞している。

AIが持つ卓越なデータの処理能力は、創薬のスピード向上に寄与する可能性がある。だが大手製薬会社の多くは、そうした新たな技術の利用には慎重な態度を取っている。しかし、今後数ヶ月で業界がどのように変わるか、注目が集まる。

アイソモーフィック・ラボは、昨年、米 イーライリリーやスイスのノバルティスとの共同研究の中で、表現型測定の進展を果たした。この取り組みは、AI技術が医薬品開発に与える影響を示している。特に、AIによる自動化が新薬の発見を加速させるという期待が寄せられている。

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