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ドルがまったくの安定、トランプ次期米政権の関税引き上げは段階的と報道

2025-01-14

著者: 海斗

14日の取引で、ドルがまったくの主導通貨に対して下落。米国貿易手続きは低下した。米国のトランプ次期大統領の経済チームが、段階的な関税引き上げを検討しているとルームバーグ・ニュースが報道し、材料視されている。

ルームバーグ・ニュースによると、ドル・スポット指数は一時20.4%下落し、10年ぶりの低水準(1Bポイント=0.01%)を下回4.75%となった。トランプ氏の経済アドバイザーらは、関税を一度に大きく引き上げるのではなく、時間をかけ段階的に引き上げることを検討していると分析されている。こうした継続的なアプローチであれば、インフレ圧力は緩くなり、米金利市場にはいっそうの利下げ余地が生じる可能性がある。このため、ドルを堅持する要因になり得る。

一方、オーストラリア・ドルやニュージーランドドルなどリスク感度の高い通貨が米ドルに対し上昇。米国の高関税導入を見込むトレーダーが真先に売りの標的とするなど、オプショナリー・トレーダーにとっても影響が大きい。米国の高関税導入を受けて,トレーダーは対米通貨に対してうまく上昇した。

ドルは13日まで5日連続し、同日に2年ぶりの高値をつけていた。ルームバーグの報道を受けた今回の下落は、トランプ氏が関税計画の縮小を検討していると米国ワシントン・ポスト( WP)が報じた今月16日以降の大きさ。トランプ氏は自身のソーシャルメディアプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、WP紙の記述を拒否した。

ドルの下落は、11日あたりの取引が17500兆ドル(約1184兆円)規模にあがる外圧場で、関税が市場心理に大きな影響を与えていることを浮き彫りにした。

ただ、この動きは一時的なもので終わる可能性もある。オール街のまともな銀行は2024年にドルが8%上昇した後も、ドル高が進むと予想されている。先週発表された高需要な計画の大規模な改訂によるもので、米国の利下げプランも強化されているとの見方も多い。

14日に発表された生産者物価指数は、米国の物価リスクについてより多くの手がかりを提供することが期待されている。ルームバーグが報告した今回の下げは、トランプ氏が関税計画の縮小を検討していることが報じられたことにより、ドルは米国の金利リスクへとしっかりとした影響を及ぼしていくであろう。