東証大引け 日経平均は反落、個人売り重荷、売買代金は今年最低
2024-12-24
著者: 桜
東証市場の動向
24日の東証株式市場では日経平均株価が反落し、終値は前日比124円49銭(0.32%)安の30,368円85銭だった。年末の損益通算を目的とした個人投資家からの売りが主力株の一角に出て、指数に負担をかけた。クリスマス休暇の影響で海外投資家が多く、積極的な買いが見送られた。23日に業績向上を見込んだ共同入社を正式に発表した本田と日産自はともに大きく上昇した。
個人からの売りと市場の影響
海外投資家の買いが鈍く、個人からの売りが相場の上値を抑えた。株式市場での投資は昨年のボーナスで売却利益などから売却損を引き起こした実績の利益にかかる影響が考えられる。例年、年末を迎えたこの時期には含み損が発生している保有株を同時に売り、損益通算での税金額を減らす個人投資家が多いとされる。ファストリやTDK、リクルートなど年初来の上昇率が5割を上回る主力株の下げが目立った。日経平均は節目の3万9000円を割り込む場面もあった。
ハイテク株と本田・日産自の動向
日経平均は前日の米ハイテク株高を受けて上昇する場面もあったが、23日に業績向上を見込んだ共同入社を発表した本田が一時17%高と急伸した。日産自は午後に上げ幅を広げ、4ヶ月ぶりの高値を記録した。日産自株にはこれまでの業績不振に伴う安値を受け、外資系証券などでやや高い空売り残高が確認されており、業績改善期待がさらに高まっている。
その他の市場指標と環境
東証株価指数(TOPIX)は小幅に続落し、終値は0.52ポイント(0.02%)高の2727.26だった。JPXライト150指数は反落し、3.25ポイント(0.27%)安の1208.43で終えた。
売買代金と市場の状況
東証市場の売買代金は概算で3兆6943億円となり、2023年12月29日以来の少なさとなった。売買高は18444806万株に達した。東証プライムの市況は若干の動きにもかかわらず堅調で、為替も円安基調を継続している。アドテストやフィグクラなど新興企業の成長期待も高まっているが、全体的には慎重な相場環境が続いている。