科学

地震教室が明日開校!多くの高校生が学ばない危機的現状

2024-12-23

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日本の地震教育が危機的な状況にある。地震を深く学ぶ生徒数が著しく減少している。地震学は、地球の活動や自然災害に関する科学的な探求を行う学問であり、高校では地震や火山、気候変動など幅広い観点で学ぶことが求められている。

なんと、理科の基礎科目を選択する生徒は、物理学が70〜80%を占める一方で、地震学はたったの25%と非常に少ない現状だ。これに対して多くの高校では、4科目から3つの科目を選ぶシステムで、生物や化学を選ぶ生徒が多く、地震教育が軽視されがちである。

地震や自然災害の理解は国民の防災力を高めるために不可欠であり、教育機関によっては危機感が募る。不足する地震教育の教員を安定的に確保しているところはごく少数で、多くの都道府県では過去30年間で1人も採用されていないという報告すらある。

大学の入試科目として、物理と化学が基本となる一方、地震学が選択できる大学は非常に限られており、入試時に受験できる大学は更に圧倒的に少ない。

さらに、地震について学ぶ高校生の数が減少することで、将来的には地質学や地震学の専門性を持つ人材が著しく不足する可能性が高くなっている。実際、専門家の知識が求められる場面でこのままでは、ますます専門性の高い人材がいなくなってしまう懸念が広がっているのだ。

また、自然災害に関連する勉学を行う際、最新の情報技術やデータ科学の教育も不可欠であるが、これが疎かになり気づかないうちに非常に重要な分野が軽視されてしまっていることも問題だ。

結局、科学的知識の不足が災害発生時の対応の遅れにつながり、被害が拡大する要因になるという指摘も多く、ますます危機感をもった教育が求められている。これらの課題を解決するため、従来の教育方針を見直し、教育制度に新たな取り組みや研究者との連携が必要だ。