米無人探査機、太陽に接近通過 6100万キロと史上最も近く
2024-12-25
著者: 陽斗
(CNN) 米宇宙航空局(NASA)の無人探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が12月14日に太陽へと接近した。この探査機は6900万キロ以内に接近し、人類が記録した中で最も近い距離を達成した。
NASAによると、探査機は時速619万キロで飛行している。この速度は米首都ワシントンから東京まで、その距離をわずか1分で移動できる程の驚異的な速さだ。パーカー・ソーラー・プローブは、人類初の太陽のコロナを直接観測するというミッションを持っており、太陽の活動やその影響を研究するための重要なステップとなっている。
この探査ミッションは2018年に始まり、太陽の大気や磁場、風を研究するために設計された。探査機は何度も太陽に接近し、地球の磁場や気候にも影響を及ぼす太陽フレアやコロナ質量放出を観測する予定だ。
最初の接近は、2018年11月に行われ、探査機は以降、引き続き太陽に接近し続け、各種データを地球へ送信している。次回の接近は2024年8月に予定されており、更なるデータ収集が期待されている。
研究者たちは、パーカーが収集したデータが、太陽活動の予測精度を向上させ、地球上での自然災害予測にも役立つとしています。特に、太陽活動が地球の気候に影響を与えるメカニズムを解明するための手がかりを提供することが期待されています。
最近の研究では、太陽風が地球の磁場に与える影響や、太陽が長期的に影響を与える可能性についても注目が集まっています。科学者たちは、このミッションの成果が未来のエネルギー技術や、地球外探査にも資することを願っています。
さらに、パーカー・ソーラー・プローブは、太陽観測の革命的な技術を持ち、今後の宇宙探査の未来を大きく変える可能性を秘めている。現在、南半球を中心に起こる太陽活動の影響を観測するためのデータが集められており、多くの科学者がその結果に注目している。