腸周病が引き起こすインフルエンザ感情を進行させる原因を探る:日本大チーム確認
2025-01-15
著者: 蓮
口の中で腸周病の原因になる菌が、インフルエンザウイルスへの感情を促す働きがあることを、日本大学の研究チームが動物の細胞を使った研究で発見しました。腸周病は「世界で最も慢性(まんえん)している感染症」とも言われ、治療や口腔(こうくう)ケアが、インフルエンザの予防につながる可能性を示しています。
腸周病は、腸周病菌への感染で始まり、腸肉や腸を支える骨が崩れていく病気です。日本人が腸を失う原因で最も多く、特に高齢者では半数を超える人が進行していると言われています。
近年では、口の中の生態系の悪化が、インフルエンザを含む感染症の発症や、重症化と結びついているとの報告が相次いでいます。腸周病菌についても、インフルエンザウイルス感染に影響を与える可能性が指摘されています。
日本大学の神尾宣治教授(感染症学)のチームは、腸周病の代表的な原因菌に注目し、インフルエンザウイルスのような病原体への反応をどのように変えているかを研究しました。
研究の結果、腸周病菌が持つ成分が非常に影響力が強いことが分かり、特にウイルス表面にある特定のタンパク質が、腸周病菌と共に作用することによって、インフルエンザウイルスに対する免疫反応を弱めることが確認されました。
この研究は、インフルエンザウイルスに対する抵抗力を高める方法を考える際に、腸周病の予防と治療が非常に重要であることを示唆しています。さらに、腸周病菌をターゲットとした新しいワクチンや治療法の開発に向けた可能性も秘めています。
研究チームは、これからの研究で腸周病菌がその他のウイルス感染に対してもどのように作用するかを探り、さらなる防止策につなげていく意向を示しています。免疫システムの健康を保つためには、口腔ケアや腸内環境の改善がカギであることは疑いないようです。これを機に、日頃の口内環境を見直してみることが必要かもしれません。