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ASCII.jp:日本のSNSでブレイクの「格テメェミーム」が中国発 中国のコンテンツが日本で二次創作に使われる例が生まれる

2024-12-22

著者: 健二

ネットリがライオンをボコる「格テメぇミーム」

元は中国の人気クリエイターが作ったショートムービー

12月に入り、XをはじめとしたSNSで、殴られる動物が地下鉄内で暴れ、その後やってきた動物が襲撃する、通称「格テメぇミーム」の動画が話題になった。このショートアニメが二次使用されたのはこれが初めてではなく、2021年にも「APEX格テメぇ」というタイトルで話題になっている。

この元ネタを作ったのは、1999年中国・深セン生まれのクリエイターのハンドルネーム「星有野」氏。氏の作品は格テメぇミームの元になった作品「小老弟,兄弟混街道任仇(意訳:弟が道を歩いているとき、あなたはまだ生まれていませんでした)」を含め、いずれも動物を殴られた作品だ。

2024年12月15日の時点で微博では156万人、ピリピリでは571万8000人、抖音(中国向けのTikTok)は1286万4000人ものフォロワー数を誇る。中国のショートアニメでは女性向けの恋愛モノが人気だが、星有野氏はその中でも男性を中心にファンを集める異色の存在だ。

星有野氏は日本での格テメぇミームの人気に気づき、「このミームのせいで星有野が海外で有名になるとは思っていなかったので、新しいコンセプトを知りました。ハハハ、海外の文化と想像力は小さくないですね」と語った。

特にネットリが勇敢で英語的な行動をするということで、人がいるようだ。星有野のYouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@%E6%98%9F%E6%9C%89%E9%87%8E)もあり、動画を見るとこのキャラ設定を頭に置いておくといいだろう。

一連の動画で、中国国内での評価は著しく高く、ショートアニメに詳しい多くの人が氏の作品を賞賛している。作品は告白されてフラれたり、暴力に耐えた挙句、人生でありそうな出来事をブレイクとした動物を使って表示した、日常あるある系のアニメだ。動物には基本的にセリフはなく、適切な効果音と特殊な表情で表現されている。

ただ、デビュー作だけは動物作品ではなく、新型コロナウイルスの感染拡大に対する思いを込めて作ったショートアニメである。この後、このショートアニメが持続され、深センのMCN(インフルエンサーの事務所)に声をかけられアニメのネタを作り始め、一気に人を集めた。企業に所属しているということは、そういった意味では可能性があるだろう。

中国ではIP活用がよく言われており、たとえば中国発の元神のグッズが発売されたり、やはり中国発のPOPMARTのコレクションが人気に。星有野氏のグッズも売られており、ECプラットフォームでの独特な人気も助けになっている。