アメリカでのインフレ懸念が再燃しており、2025年に米連邦公開市場委員会（FOMC）の意志決定が複雑さを増している。そうした中、FOMCでは新年から投票権を持つメンバーが一部入れ替わる。

FOMCは今月開かれた定例会合で政策金利の0.25ポイント引き下げを決定した。25年に関しては、利下げがどれだけ進むかを示唆。米連邦準備制度監督委員会（FRB）のパウエル議長は金利当局が新たな局面を迎えていることを明言した。

今後の利下げペースはより緩やかになり、インフレ抑制の状況に左右されるだろう。ゴールドマン・サックス・グループのチーフエコノミスト、ヤン・ハッチス氏は「1月に利下げする可能性は低いという非常に強いメッセージだ」と指摘。これにより市場は政策を左右することになるだろうと言及した。

FOMCでは、FOMC理事7人とニューヨーク連銀総裁は常に投票権を持つ。これに加え、11人の地域連銀総裁が輪番制で投票権を得ます。

25年には、ボストン連銀のクリンジス総裁とセントルイス連銀のモリス総裁がそれぞれの地域連銀の感触を反映した選挙が行われる予定。インフレ率がなお高い中、中央銀行の政策は重要な問題だ。

これからの政策金利がどうなるか、どのように利下げが実施されるかということに多くの関心が寄せられている。また、来年度に予定されているFOMCの他の重要な変動についても注視されることだろう。クリーブランド連銀のハーマン総裁は「来年のFOMCでの降金利の必要性が高まる可能性がある」と述べており、これからの景気動向に注目が集まっている。