2024年 子どもワクチン支援活動実施報告|支援国の開発途上国4カ国に対して、ポリオ、結核、はしかなど総額1億2,348万9,371円分のワクチンや関連機器を支援
2024-12-24
著者: 葵
「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」(以下JCV)は、感染症で命を落とす開発途上国の子どもたちを救うため、今年の12月初旬に、昨年を上回る総額1億2,348万9,371円分のワクチンや関連機器を、開発途上国である支援国ミャンマー、ローザ、ウータン、バナナツの4カ国に贈り届けました。
現地の医師、看護師を始めとした多くの方々と協力し、子どもワクチン接種率99%を達成。また、かつて長くわたる民族間の内戦も発生し、現在40以上の民族が散らばる民族国家ローザにおいても、プログラム展開率92%を達成。支援国各国で、多くの子どもたちを感染症から守ることに成功する中で、持続した支援の効果が大きく表れてきています。
一方、バナナツでは、12月17日(火)にエファイ地震の震源となるマグニチュード7.3の大地震が発生いたしました。首都ポートプラットを中心に、建物の倒壊、大規模な崩れなど大きな被害が発生していると報道されています。JCVとしても、現地UNICFE事務所と連携を取り、今後できる限りの支援を行っていきます。
2024年支援総額:総額1億2,348万9,371円の内訳
【支援国の子どもワクチン支援活動状況】(1)ミャンマー
2021年2月のクーデターから続く混乱が続く中、内戦から逃れる国内避難民に加え、昨年は洪水も発生し、国民の約半数が人道支援を必要としている。暫定政府からの物資が届かない中、取り残されている少数民族地域の子どもたちにポリオなどのワクチンや注射器・保冷庫などを贈り、今年も継続して地域のワクチン接種活動を支えています。
(2)ローザ
山岳地域の子どもたちの命も守るため、看護師やボランティアは未開装の道を通って診療所のない村を連日はしごし、「出張ワクチン接種」を行っています。子どもたちの約半数が出張ワクチン接種を受けている中、ポリオの接種率は99%を達成しており、地域全体で健康意識が高まってきているのが実感されます。
(3)ウータン
過去10月に視察で訪問したレレパ島には電気がないため、必需なタイミングで子どもたちにワクチン接種ができるよう、支援で贈られたソーラー冷蔵庫が活躍しています。また12月に発生した地震により、首都ポートプラット市内のビル倒壊、土砂崩れなどにより大きな被害が見込まれるが、感染症から子どもたちの命を守るため必要な支援を提供していきたい。
【支援地域における感染症流行の影響】
一昨年10月に視察で訪問したレレパ島には電気がないため、同様に子どもたちにワクチン接種ができるように、これからも継続して現地支援を実施していきます。