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2024年中国貿易黒字最大!国内の不振で電気自動車など輸出が苦境 - 日本経済新聞

2025-01-13

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【北京=堀江健太】中国税関総署が13日発表した2024年通年の貿易統計(ドル建て)によると、輸出から輸入を引いた貿易黒字は9921億ドル(約155兆円)だった。前年から21%増えて過去最大となった。

貿易黒字が過去最大を更新するのは22年以降であり、2年ぶりである。輸出は5.9%増の3兆5772億ドルで、2年ぶりの増加だった。電気自動車(EV)を含む自動車が16%増、家電は14%、パソコンおよび部品は1%増加したが、輸入は順調に増加しており、不振な国内市場がより影響している。

特に、EV市場は国外での競争が激化しており、テスラやBYDなどの急成長企業に対抗するため、中国企業は品質向上やコスト削減に取り組む必要がある。国内の消費不振が続く中、企業は新たな販売先を模索しており、国際市場への進出が焦点となっている。

この背景には、世界的な環境政策の変化や、消費者の意識の変化がある。環境に優しい製品の需要が高まり、中国はこれを機にグリーンエネルギーを推進していく考え表明している。今後、技術革新に力を入れ、さらなる貿易拡大を目指す中国政府の動向が注目される。これにより、中国の経済成長が今後どのように変化していくのか、世界中が期待を寄せている。