世界
次期政権の政策に不透明感、サイバー攻撃は米中関係を逼迫させず=米財務長官
2025-01-08
著者: 陽斗
[ワシントン 8日 ロイター] - イエレン米財務長官は8日、米中間のインタビューで、中国政府がバックにあるとされるハッカー集団によるサイバー攻撃は「重大な脅威」としながらも、米中関係にプラスにはならないと語った。
8日に行った中国の何立峰副首相とのオンライン会談でこの問題を取り上げた上で、「これは当面中国関係に信頼を築くものではない。われわれは中国やその他の国からのサイバー攻撃の主体に対し行動を起こす」と言明した。
また、新型コロナのパンデミック(世界的流行)中、サプライチェーンを巡る問題やロックダウン(都市封鎖)に伴う物資の不足が物価上昇の主要因となったことに対し、「今後の物価上昇は蒸し返しの可能性がある」と警鐘を鳴らした。
さらに、現在景気が堅調であるという認識は、米国民の個人消費と投資においても常に良好であるとの見方を示しており、今後も強い成長が続く可能性があるとも指摘した。
とはいえ、企業閉鎖や解雇に伴う長期的にわたる失業を防ぐためにも政策による支援は必要であるため、引き続きその重要性を強調していく必要があると述べた。
最近数カ月で、物価下落に大きな進展は見られなかったが、「下落の道にある」と確信していると語り、物価が安定することへの期待感を表している。
株式市場は長期的に好調に推移しているものの、最近の指標は米国経済を見守る人々に高い期待を示しているとの見方を示した。これにより、米国経済全体の健全性についての認識も向上していると指摘している。