最大勢力が麻生派に、旧安倍派は第5勢力へ後退 旧椎名派は選挙後も存続 自民の勢力図

2024-10-31

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27日投開票された衆院選により、自民党内の勢力図が大きく変化した。麻生太郎最高顧問が率いる麻生派(志公会)は31名を擁立し、旧派を含む最大勢力となった。旧安倍派は昨年12月1日時点の59名から20名に減少し、第5勢力へ後退した。麻生派、旧宏池会、旧岸派の3勢力が上位を占める結果となった。

旧安倍派のうち9名は、派閥パーティーへの参加に関する一定の条件を持たない非公認議員となり、自己属性で立候補した。この中で、薗田光一元政調会長、福村康久元経済産業相が落選した。

旧宏池会は32名から27名に減少し、若泉健元博や橋本聡元党員談合委員長が落選。旧岸派は34名から26名に減少し、増山正仁前文部科学大臣や藍井武信元外務副大臣も選挙で敗れた。

旧2階派は昨年12月時点で31名だったが、非公認に則って選出された冨士重則元復興相を含む21名が当選した。旧派の中で多くの落選者が見受けられ、特に富田能長環境相は自民党の議席を守るための取組みが求められる。これにより、各派がどのように連携を深めるかが注目されている。

旧椎名派においては、議会活動の継続が求められており、7名全員が当選する結果となった。石破茂元幹事長による影響力がどの程度残るかも関心が持たれている。

全体で自民党は若手議員を中心にその数が増えており、全体で14万1071票を得たとも言われている。また、旧安倍派、旧宏池会、旧岸派の力関係がどうなるのか、それぞれの派閥がどう作用していくのか、今後の動向が注目されている。選挙後の内閣改造や政策議論における思惑も見え隠れし、次の選挙を見据えた戦略が交錯している。