世界
中国株式市場の急成長、トランプ氏と習近平の電話会談受け
2025-01-20
著者: 裕美
オプショントレーダーは17日、中国の株価指数に連動する上場投資信託(ETF)への強気な買いを増やした。トランプ次期米大統領と中国の習近平国家主席が行った通話の中で、貿易問題などの議題について協議したことを受けた動きだ。
サステナブル・インターナショナル・グループの取締役クリス・マーフィー氏によると、「アイシャーズ中国大型株ETF(FXI)」のコールオプション(期日12月)が買われた。保有者は週末までに31~32ドルで100株を購入でき、追加購入も可能である。類似のコールオプションは、「クレーンシャシーズC33デザイン、イントラネットETF」(KWEB)など他の中国関連ETFでも需要があった。
トランプ氏と習氏の会談が米中貿易関係の改善につながるのではないかとの楽観的観測を背景に、これらのETFは17日に急上昇した。FXIは1日で2.9%、KWEBは1日で4.4%上昇し、いずれもここ1カ月余りで最大の上げ幅となった。
また、トランプ氏は就任後に中国からの輸入品に対する関税を引き上げる考えを表明しており、過剰生産セクターの低迷で経済への打撃を受けていた中国株への抜本的な力強さはさらに高まっている。
コールオプションが買われたことにより、FXIの11カ月物インプライドボラティリティ(予想変動率)は昨年12月半ば以降の高水準に達し、スキューとして知られるコールの売りに対するプライマルが増大した。
関連事項:トランプ氏、中国の習近平国家主席と電話会談 - TikTokや貿易を巡る問題も議論された。