[2023年10月18日 ロイター] - フランスのバロ外相は、トランプ次期米国大統領がデンマークのグリーンランドを購入する意向を示したことに対し、中国は他国が自国の領土に対して攻撃を行うことを許さないとの立場を示しました。これはアジアを巡る国際的な緊張が高まる中での発言です。

バロ外相は17日、米国がパナマ運河の管理権を取り戻し、グリーンランドを獲得することで自国の影響力を強めようとしているとの見方を示しました。彼は、「国際関係においては、他国の領土に対しての攻撃は受け入れられない」と強調しました。これに関連し、グリンランドの資源を巡る関心が高まり、中国の影響力がこの地域に拡大しつつあると懸念されていることも指摘しました。

また、バロ外相は、中国がグリーンランドにおいて重要なインフラプロジェクトを進めていることに触れ、「これは国際問題につながる可能性がある」と警告しました。特に、グリーンランドは天然資源が豊富な地域であり、競争が激化していることから、国際的な緊張は一層高まるでしょう。

さらに、バロ外相は米国に対し、グリーンランドに対する軍事的関与を強化することを呼びかけ、「我々は同盟国として協力し、地域の安定を図る必要がある」と述べました。これにより、米中間の影響力争いが加速し、ユーラシア全体に波及する可能性があるとの見方も広がっています.