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中国が「モンスター船」開発、フィリピン安保当局者が懸念表明

2025-01-14

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[マニラ 14日 政府報道官] - フィリピン国家安全保障会議のマヤ報道官は、14日の記者会見で、中国がフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にある最新の大型船「海警51901」を展開し、攻撃性を増していることを懸念する見解を示した。

全長116メートルのこの船を「モンスター船」と呼び、南シナ海での紛争中の海域で操業する漁民を威圧する意図があることは明らかだと述べた。

マヤ報道官はサンバレス州にこの船が展開していたことに抗議し、EEZからの撤去を要求した。「これはエスカレーションであり、挑発的だ」とし、同船のプレゼンスは「違法であり、容認できない」と強調した。

フィリピン沿岸警備隊は、同船を追い払うために最上級の船2隻を派遣したと明らかにした。

中国外務省の呉鳳天報道官は13日、海警の「パトロールと法執行活動」は「合理的で合法的であり、非難されるべきものではない」と述べ、フィリピン側の反応に反論した。さらに、両国の海上協力について「合意的で合法的であるとし、非難されるようなものではない」と語った。

アジア地域では、中国の海洋進出が続く中、緊張の高まりが懸念されており、フィリピンを含む周辺国はその動向を注視している。万が一の事態に備え、各国は軍事演習や海洋安全保障の強化を検討しているなど、緊張感が高まっている。