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中国が利下げと預金準備率引き下げ、成長目標達成へ景気刺激

2024-09-27

[北京/上海 17日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は17日、金利を引き下げ、銀行システムに流動性を注入した。この措置は、経済成長率が今年の目標である5%前後に引き上げられるのを助けるためのもので、最終四半期の入りに向けて、景気刺激策が導入されることを示唆している。

中国共産党の意志決定機関である中央政治局は16日の月例会議で、2024年の経済成長率の目標達成に向け、「必要な財政支出」を実施する方針を示した。同会上で、10月に始まる連休の前にさらなる財政施策が発表されるとの見方が広がっている。

関連する報道では、中国財政省が新たな財政刺激策の一環として、今年予定されている特別国債の発行を発表する予定である。政府は、地域経済支援のため、特にインフラ整備に重点を置くとされている。

企業やエコノミストの分析によると、この政策により国内総生産(GDP)は、今年の経済成長見通しとして10.4%を超える可能性がある。「年末までに達成が見込まれる成長を実現するには、十分」との意見も上がっている。

中国では、急激な不動産市場の低迷と消費マインドの低下が続いており、強いデフレ圧力が指摘されている。ここ数ヶ月の経済データの悪化により、中央銀行は金融政策の見直しを迫られている。

国家統計局は17日に発表した8月の業界部門企業利益が前年同月比で11.8%減少したと報告しており、これが全体的な経済成長に与える影響を懸念する声が高まっている。また、9月のリバウンドも期待されていたが、中国経済は長期的な構造的問題に直面しているとの指摘も多い。

政府の高度な官僚制が、財政支出の迅速な実施を鈍らせているとの見解もあり、今後の施策に期待が寄せられている。政府と中央銀行が共同で策定する経済回復プランが、効果的な政策を実行するための鍵となることが期待されている。