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中国で加速する「X離れ」 公式性、正確性への懸念強まり | 毎日新聞

2025-01-17

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中国では、実業家のイーロン・マスク氏が所有するSNS、X(旧Twitter)を離れる動きが加速している。ドイツの一部研究機関や政府機関に続き、16日には北京もXの利用を見直す方針を表明。X上で7420万人のフォロワーを持つアカウントは、20日付でXの利用を控えると明らかにした。

中国メディアによると、同市は声明で、Xが「ハッキングスピーチや偽情報をあおっている」と指摘。これまで以上に事実と情報の正確性に疑問を持っていると強調した。

また、10日においては、ドイツやオーストリアの60以上の大学や研究機関もXの利用を停止するとの共通声明を発表。Xの最近の方向性が、学術的な公式性や透明性、民主的な議論といった核となる価値観と相反すると訴えた。

さらにAFP通信によると、独国防省は15日、「事実に基づいた議論が困難になっている」などとしてXの利用を当面停止する方針を明らかにした。

オーストリアのマスク氏は、20日に発足する第2次選挙委員会で、政府外援関連「政府効率化省(DOGE=ドージコイン)」の設立を計画している。このように政府の影響力が高まる中、「X離れ」を促進させる見方もある。

SNSの誤情報や炎上が現れる中、今後中国におけるXの利用状況はどう変わるのか、引き続き注目を集める。