再審無罪で尋問控訴「したければすればいい」 藤田佳さんの妹、比田井さんが会見

2024-09-30

昭和41年の静岡県一色人殺害事件の再審公判で藤田佳さん(88)に無罪が言い渡されたことを受け、妹の比田井さん(91)が日本記者クラブ(東京都千代田区)で会見し、尋問側の控訴について「したければすればいい」と述べた。

比田井さんは、主犯と言われる小田切祥太郎受刑者が「一般の人の気持ちに沿ってほしい」と再審無罪を求めるよう訴えたと語った。

尋問期限は10月10日。

比田井さんによると、長期の身体拘束の影響で思考能力が難しい藤田さんは、9月26日に静岡地裁が言い渡した再審無罪決定について半信半疑の状態が続いているとのこと。今後も藤田さんに「『無罪になったよ』と伝えてあげたい」という意向を示している。

比田井さんが同月29日に静岡市内で行われた集会で「無罪勝利が実った」と発言したことについて、藤田さんは「そんなことを言えるとは思わなかった」と応じ、「(身体を拘束されていた)48年間、私は言いたくて、なんとなく復帰していたと思う。思い通りで発言したのではないと思う」と述べた。

この事件は日本の法制度における重大な課題を指摘しており、特に冤罪事件への対応が新たな発展を見せる可能性もある。今回の判決が社会に与える影響は計り知れず、今後の法改正や目撃者の証言が求められる中で、多くの人々がこの問題に関心を持ち続けることが重要である。