世界

「永遠に残る化学物質」、PFASが使用禁止計画 消費者製品が対象

2025-01-20

著者: 健二

[10月12日 ロイター] - 欧州連合(EU)の環境問題担当のロスポール委員は、リターとのイントラビューで、「永遠に残る化学物質」と呼ばれるPFAS(有機フッ素化合物)について、消費者製品への使用禁止を提案する意向を示した。

PFASは自然界で分解されないため、飲料水や人体に蓄積されるとの懸念が高まっている。極端な温度や腐食に耐えられることから、化粧品、フライパン、さらには航空機、風力発電機など、さまざまな製品に使用されている。

同委員は「消費者製品での禁止を検討している」と述べた。

デンマーク、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデンは約10年前にPFASの規制を支持したが、同委員によると「必要不可欠な製品を適用除外にする必要があるため、EUの提案がめでたくも来年以降になる見通しである」とのことだ。

さらに、車の排気装置や電気自動車(EV)など、技術向けの半導体が適用除外になる可能性があるが、一方で関連する規制の対象にはなるだろうと予想されている。

ジャフリーズのアナリストは、肝臓疾患、出生時の体重低下、精密がんとPFASの関係を指摘した研究報告が行われており、企業の訴訟リスクの上昇を示していると解説している。また、PFASが人体に与える影響については、さらに多くの研究が必要であるとの見解が広がっている。

「これまでのところ、PFAS関連の健康リスクが広く認知されていなかったが、今後の規制強化によって企業も危機感を持ち始めている」と語った。企業はすでに、代替化学物質の調査に取り組んでいることが多くなっている。