英中銀、今後も金利据え置き決定 - 2025年も継続へ
2024-12-19
著者: 蒼太
イングランド銀行の金利据え置き
イングランド銀行(英中銀)は19日、政策金利を4.75%で据え置くと発表した。2025年も継続する方針を示した。
金融政策委員会の投票結果
同日に発表された金融政策委員会(MPC)議事要旨によると、据え置き決定は6対3であった。3人は4.5%への利下げを主張した。ラムズデン副総裁とティラー委員が、利下げ主張でディンクラ委員に加わった。0.25ポイント利下げを支持する声の大きさは、エコノミストの予想外だった。
ペイリー総裁の見解
ペイリー総裁は、「今後の利下げについては段階的なアプローチが依然として正しいとの考えを持っている」とし、経済の先行き不透明感が高まっているため、今後1年間の利下げの時期と規模の予測も難しいと述べた。
市場の反応
声明発表後のストラテジストには、主に補足的な見解を寄せることで、12月の利下げ確率を70%としている市場のプライシングは、「極めて妥当な発展点」と指摘している。最近の経済指標で前年比のデータには、「かなりのノイズ」があったとの見方を示した。
投資家の反応
投資家は、投票結果と総評のコメントを見て驚くほどハト派的と受け止め、2025年の利下げ観測を強めた。短期金融市場が継続する来年(2024年)の0.25ポイント利下げの確率は上昇した。決定発表後に英国債利回りは下落した。トランプ次期大統領の就任を来年1月に控え、英中銀は労働党政策の最近の予算案の影響に加え、地政学的なリスク要因として警戒を強め、地域学および取引をリスク要因として捉えた。
スタグフレーションの影響
英中銀の見通しにはスタグフレーションの影響が見られ始めており、10-12月(第14四半期)はコロナの回復に向けて黒字成長になる見込みだ。
FTSEとの対照
18日にインフレを懸念する動きをあらためて強調した地域連合公開市場委員会(FTSE)と対照的に、今回の決定で示された英中銀の姿勢はハト派的だった。
インフレと利下げの見通し
資金の動き加速と目標利率の上昇を受け、インフレが続くリスクが依然として高いことが指摘されている。「段階的」な利下げと見合せたアプローチは継続される。これについてはMPCが4半期に1度の頻繁な会合で進むことを示す。