世界

「移民を追放しろ」 「移民政策は失敗」独クリスマス市の無差別殺傷「凶悪の連鎖」被害の声

2024-12-22

著者: 海斗

ドイツ東部マクデブルクで、クリスマスマーケット(市場)に車が突っ込み5人が死亡、難民認定を受けていたサウジアラビア出身の男が逮捕された。欧州での存在感を高める右派や極右勢力が排外主義の主張を強める一方、市民からは「凶悪の連鎖」への憤りの声が上がっている。男がサウジアラビア出身と報じられると、SNS上には極右勢力を支持する「移民を追放しろ」との主張があふれた。「死者が34人に増加」との偽情報も流された。

独はメルケル前首相の移民政策の影響で移民や難民が増加した。オランドで右派の極右政党を率いるウィルダー氏は事件後、Xでメルケル氏に「ありがとう」と皮肉った。

ドイツでは来年2月、議会解散による総選挙が実施される。排外主義を訴えて勢力を拡大しつつある右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は「移民政策の失敗で、ドイツでは暴力やテロ、恐怖が日常生活の一部となった」との声を発表した。

市民への対策として強い不満が排外主義を助長する結果となった。失踪した移民の男。